デフレーション
英語のdeflation(デフレーション)がそのまま日本語になりました、略してデフレです。モノやサービスの価値がお金を下回り、持続的に下落していく状況を指します。FX投資家にはお馴染みのCPIが指標となります。
通常は、不景気により供給が需要を上回る際にデフレが発生します。モノの値段が下がれば、みなさんがモノを買う意欲が高まるので需要は上がり需給バランスが均衡しますよね?この景気低迷による物価下落がデフレです。
しかし、実際にデフレに突入していた2001年に経済企画庁がデフレの定義を、単に物価が持続的に下落している状況に変更しました。以降、いろいろな方が様々な定義を唱えていますが、それは省略しますね。
日本では1997年から20年以上もデフレの時代が続いています。つまり、今の若い人はデフレしか知らない世代ということになります。賃金が上がらず、金利はマイナスのままで、物価だけ上がったらどうなるのでしょうか?
こうした「日本国民のインフレマインドを持ちたくないという意識がデフレからの脱却を妨げている」という、ノーベル賞受賞のアメリカの経済学者ポール・クルーグマンの指摘もあります。
2018年、世界中の先進国がテーパリングとQE終了に向かう中、日銀のみが未だに緩和政策を続けているのは、こうした国民の感情に迎合しているということもあったのかもしれません。それが、2019年には世界中が日銀を見習うことになるとは全く予想できませんでした。その後の新型コロナウイルスの流行による世界的金融緩和でデフレがグローバルに進行しました。
しかし、2021年に欧米でロックダウンが解除され景気が上向く一方で、生産基地であるアジア諸国では流行が続き半導体などの供給網が制限される中で、需要が供給を上回り、アメリカやイギリスではCPIが30年ぶりに伸びるなどインフレ懸念が高まっています。日本でも食料品やガソリンが値上がりするなどインフレ傾向にありますが、上昇幅は小さくまだデフレのままです。給与が上がらず物価だけ上がるとスタグフレーションになってしまうので、デフレの方がマシといえるのかもしれまえん。
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