成行注文
英語ではmarket orders(マーケットオーダース)です。株式やFXなどの売買注文をの一種。売買価格を明示せず、通貨ペア(株式の場合は銘柄)とポジション量のみを指定しての注文を指します。
成行注文は、指値注文に優先して売買が成立するので、新規注文や決済注文の際にスピードを重視する場合に用いられます。しかし、スリップページが生じるのでスリップページを0.1pipsなどと定めないと、提示されたレートから買いの場合は高く、売りの場合は安く決済されてしまいます。
また、スリップページの指定が0.1pipsでは小さすぎる場合は約定されないこともよく起こります。特に米国雇用統計などのイベントでサプライズが起きた際には、スリップページが数pipsから数十pipsと急に大きくなり、成行注文をスリップページの指定なしで行うと、提示レートから大きく離れたレートで約定されてしまいます。
成行注文をよく使われる方はスリップページが滑らず約定率が安定したFX会社を選ぶべきでしょう。
ところで、FXにおいてはエントリーポイントが収益の半分を左右されるとも言われています。雇用統計後などにトレンドが起きて乗り遅れないようにする場合などを除き、成行注文はおすすめできません。FX入門者や初心者の方は必ず指値で注文する習慣をつけたほうが良いと思われます。
例えば2021年12月時点では、米国が利上げを加速しそうだから米ドル高円安と 予想を立てたとしましょう。その瞬間に「エイヤ」と成行注文をするのは避けてください。次にはタイミングがあります。FOMCで予想が変わる可能性もあるので、まずその前に利上げに確信があるならエントリーするのはありです。しかし、ないのならば、FOMCを待つのが賢明でしょう。
そして、最後にはチャートとのにらめっこです。来年の利上げ予測を元に行う中期のトレードなので日足を見ましょう。そこで前回の安値など区切りのいいところを逆指値にして、MACDなどで買いサインが出た時に、次は1時間足や2時間足などでその日の安値に近いところを指値にするのです。
このように勢いに乗り遅れないような緊急の場合を除いては、FX入門者や初心者の方は成行き注文をするという習慣をやめるところから始めていきましょう!
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