ドルインデックス/ドル指数
英語ではTrade-weighted US dollar index(トレード・ウェイテッド・ユーエス・ダラー・インデックス)です。日本語ではドル指数とも呼ばれます。
1972年にUSDX、正確にはU.S.Dollar indexとして当時の指数を100として開始されました。その後98年にユーロの誕生により、見直され、ユーロ、円、英ポンド、スイスフラン、カナダドル、スウェーデンクローナからなる世界の複数の主要通貨に対しての米ドル為替レートを指数化したものとなりました。
ICE(Inter Continental Exchange)という会社が管理しています。各通貨の加重平均の割合はユーロ誕生前に採用されていたドイツマルクやフランスフランなどからなるユーロが最も大きい割合を占め約58%、円が約14%、ポンドが12%などとなっています。
Investopediaによると、2018年までの最高値は1985年2月の164.72、最低値は 2008年3月の 70.698だそうです。2018々6月時点では 94.04なので、1972年の開始時と比べると米ドル安になっているそうです。
より多くの通貨を取り入れたFRBによる指数も存在し、こちらはBRICsや韓国、イスラエル、サウジアラビアなど26の国家・地域の通貨バスケットとなっています。非常に単純で、指数が上昇すればドルが強く、下落すれば弱いということになります。
世界の基軸通貨である米ドルがドル円などの一つの通貨ペアだけでなく、すべての主要通貨の平均と比べて強いのか弱いのかを知ることができる非常に重要な指標です。
2019年はドルインデックスがトランプ大統領の思惑とは逆に大きく上昇しました。2020年は巻き戻しが起きると言われていましたが、そこに新型コロナウイルス流行が加わりリスクオフのドル高となり、3月には103と2017年以来の高値をつけました。その後は世界的な金融緩和の中、株式市場が3月を底に上昇をしてリスクオンとなり、ドルインデックスは下落に転じました。
2021年にも低迷していましたが、FEDによるテーパリング開始が囁かれ始めた6月を底に上昇に転じ、11月に開始されると一気に上昇し、24日には96.875をつけました。このまま上昇を続けると思われたのですが、サンクスギビングで商いの薄い中で26日にワクチン効果が弱い新型コロナウイルス変異株が南アフリカで発見されると株価が急落、全面円高となりました。本来はリスクオフではドル高なのですが、CPIが31年ぶりの6.1%もの上昇し2022年の利上げが2回から3回となるのではといわれていた中でのリスクオフのため、利上げが再び遠のくとの思惑が生まれたようで、ドルインデックスは下落しました。
FX入門者や初心者の方も、今後のドルインデックスの動きには注意が必要です。中期的には戻るはずなので、米ドル円を始め買い時を見極めて中長期で保有すれば、バーゲンセールだっと将来思えるかもしれません!
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