ブレイク/ブレイクアウト
ブレイクとは英語の壊す、割るなどを意味するbreak(ブレイク)の直訳です。ブレイクアウト(breake out)とも呼ばれます。80年代から90年代にかけて人気だったスイング・アウト・シスターズの大ヒット曲もこのタイトルでした。
米国が急に予期せぬ利上げを決定するなど、市場にとってサプライズとなるような政治や経済のニュースが入ると、相場は大きく動きます。そうした際には大量の買いや売りが入るので、それまでのレンジ相場を支えていたレジスタンスラインやサポートラインを抜ける動きとなります。FXなどの相場での世界では、こうしたラインを割ったり抜けることをブレイクと呼ぶ訳です。
そこから転じて、急激な価格の変動をも意味します。暴落、暴騰のことで、急激な上昇と下落のどちらの意味もあります。ちなみに暴落については押しつぶすという意味のcrush(クラッシュ)という別の言葉が使われることも多いです。ブレイクが起きると、大きな損失につながるので、逆指値注文を必ず入れることが必須となるわけです。
特に週末に市場が休んでいるときにサプライズがあると翌週月曜の早朝にブレイクが起きることが多いので、FX入門者や初心者の方は要注意です。後の章で今井先生による詳細な解説がありますが、週末をまたいだポジションはできるだけ持たないようにすることも、「今井雅人によるFX初心者のための入門・始め方と口座比較」の重要な公式のひとつと言えるでしょう。
また、2021年はレンジ相場が続き大きいブレイクが起きていませんでしたが、11月になって連続して起きています。11月4日のイングランド銀行の政策金利発表会合では利上げが予想されており、噂が流れ出した10月からポンドは急騰していましたが、利上げが見送られると相手通貨により異なりますが、一気に300pipsほど下落し、2つのレジスタンスラインをブレイクしました。噂で買って事実で売るどころか、事実にもならんかったのですから、暴落しても当然でしょう。BOEショックと名付けられました。そしてサンクスギビング休暇の最中の28日金曜日にワクチン効果が弱いオミクロン変異株が南アフリカで発見されると、一気にリスクオフとなり、日経平均株価、仮想通貨が暴落し、為替相場でもレジスタンスラインを一気にブレイクし、全面円高となりました。
週末はまだしも、政策金利発表会議の前やサンクスギビングやクリスマスなどの休暇の前には初心者の間にはポジションを絶対にクローズするよう心がけましょう!
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