CPI/消費者物価指数
英語のConsumer Price Index(コンシューマー・プライス・インデックス)の頭字語で、日本語では消費者物価指数のことです。
商品とサービスの両方を対象とし、消費者が購入する段階においてのモノの値段の変動、つまり、上昇しているか下落しているかを示す指標です。インフレを表す指標として重要で、その際には生鮮食品を除いたコアCPIが用いられます。
もちろん各国が発表するわけですが、FX において一番重要なアメリカでは毎月中旬に前月分が発表されます。CPIに対して、生産者が製造した商品やサービスの販売価格を示す指標がPPI(Producer Price Index)といわれるもので、FXにおいては両方とも重要な指標です。
FRB のテーパリングや利上げ方針を見極めようと市場がインフレ指標に注目している2021年11月現在は、特に動きをウォッチする必要があります。そして、11月10日に発表されたCPIはサプライチェーンの混乱という説明だけでは納得できない6.2%の上昇となりました。これはなんと約31年ぶりの高い上昇率です!利上げ懸念で株価が下がるはずがその後もダウ平均は高値更新を続けています。12月1日発表のCPIは+6.8%と39年ぶりの高い伸びでしたが、バイデン大統領がこれには11月の原油価格の下落は含まれていないと事前に発言、7%もありうるとの懸念があったため、ナスダック、ダウ、S&P500とそろって株式は上昇し、平穏に終わりました。
バフェット指数も200を7月から超えているのですが、利上げは早くとも2022年であり、テーパリングが11月から開始されたといっても、規模が縮小しながらも資金供給は続くわけです。過去に例のない金融緩和のため、いままでのルールは通用しなくなっているようです。
CPIは米国だけでなく特にインフレに敏感な欧州(正式にはHICPと呼ばれている)、そしてイギリス(正式にはRPIと呼ばれている)でも重要指標ですので、FX入門者や初心者の方もウォッチする習慣を身につけましょう!
ちなみに、BBCの記事にあるように、11月18日発表のイギリスのCPIは+4.2%と過去10年で最大となり、目標値2%の倍となりました。欧州も+4.9%と25年前に統計開始後の最高を記録しました。
インフレは一時的なものとECBのラガルド総裁は未だにハト派発言をしていますが、パウエル議長のように急変する日も近いかもしれません。ユーロもポンドもBOEショック以降下落し続けていますが、タカ派発言がでれば上昇すると思われます。2022年にかけて、各国のCPIは毎月チェックするようカレンダーに記入しましょう!
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