OCO注文
英語ではOne-Cancels-Other order(ワン・キャンセルス・アザー・オーダー)の頭字語です。直訳では、一つの注文が他の注文をキャンセルするとなります。つまり、二つの注文を発注しておき、片方の注文が成立したら、もう片方の注文はキャンセルされるという注文方法です。OCO注文は、新規注文と決済注文のどちらにも利用できますが、通常は決済注文で使用されるので、その例で説明しましょう。
2021年8月10日のドル円相場は1ドル=110円50銭です。8月17日には109円をつけましたが、その後は再び上げに転じ、9月8日には再び110円50銭に迫りました。こうした動きや過去のチャート形状、つまりテクニカルから現在の短期の相場を109円から111円のレンジ相場と判断できたとしましょう。
そこで、まず区切りのいい109円の少し上の109円10銭で買いでエントリーするという注文を出しました。その後110円に向けて上げるが、前回の高値でレジスタンスラインが引けて区切りのいい110円50銭には機関投資家の買いが並んでいると考え、110円40銭で買い戻す指値注文を入れました。
しかし、予想と反して下落した場合のリスクを考え、大きなレンジ相場の下限となっている108円50銭がサポートラインとなっているので、その少し上の108円60銭に損切りの逆指値注文を同時にオーダーしました。
相場が予想通りに上昇した場合は、110円40銭になれば買い戻しの手仕舞い注文が確定し108円60銭のストップ・ロス・オーダーは取り消され、130pipsの利益を出せることになります。
反対に、予想に反し下落した場合には、108円60銭の損切り注文が確定、110円40銭の買い指値注文は消失します。しかし、損失は50pipsに抑えることができるわけです。
つまり、利益幅は大きく設定し、損失幅は小さく設定するのがコツです。もちろん、チャートと相談しながら決めるわけですので、そうすると自然にエントリーポイントも定まり、ポジポジ病も治ることとなります。
ところで、IFD注文で新規注文を行い、OCO注文で決済注文を行うのがIFDOCO注文となります。
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