フラッシュクラッシュ
英語ではFlash crash(フラッシュクラッシュ)でそのまま日本語となりました。カメラのフラッシュのように瞬間的に暴落が起きる現象を指します。元々は株式用語で、2010年5月6日にアメリカのダウ平均株価、S&P500、ナスダックなどの株価指数が急落したことから名付けられました。特にダウ平均は数分の間に時価総額の9%に当たる約1,000ドルも下落し、市場が開いている間の下落率としては史上2位となる大暴落となりました。
原因はこの時期に台頭しつつあったHFTなどのアルゴリズム取引によるとされており、2015年には株価操作禁止の法律が施行されました。しかし、その後も2015年のスイス・フランショックによるクラッシュ、2016年6月のブレグジット後の10月にポンドが2分間で6%も暴落したクラッシュなどが起きていました。
そして2018年8月13日の早朝に一気に20円台から15円台に急落したトルコリラの暴落、2019年1月3日早朝に起きたドル円が108円台から104円台(FX会社により異なる)に急落したミセスワタナベ狩りもフラッシュクラッシュとして報道されました。ミセスワタナベ狩りはフラッシュクラッシュの中でも特に日本の個人投資家を狙ったもので、その米ドルなどをロングする習性を利用して、ポジションでロングが溜まっている新年やゴールデンウィークや夏休みの日本市場が閑散となる時期を狙って仕掛けるものを指します。
シカゴIMM通貨先物ポジションを常にウォッチする習慣を身につける必要があるでしょう。クラッシュは全て売りなので、ある通貨の買いポジションが膨れ上がっている時は要注意ということになります。
2019年2月は米国政府機関の閉鎖によりこの最新指標が発表されていません。しかし、米中貿易戦争やブレグジットの行方が分からず、ヘッジファンドによる仕掛けがいつ起きるか分かりません。ポジションを少なめにするなどの用心が必要です!
2019年のお盆休みには再度フラッシュクラッシュが起きましたが、2020年の年始はマスコミでも報道され警戒感が強かったためか、無事に通過しました。2021年も新型コロナウイルスの流行のせいなのか、11月現在まで起きていません。しかし、FX入門者や初心者の方はサンクスギビングやクリスマスなどの閑散期には買いポジションは閉じることをおすすめ致します!
と書いていたのですが、11月28日金曜日に新型コロナウイルス変異株が南アフリカで発見というニュースが流れると市場が開いていた日経平均がファンドに狙われたのか暴落し、全面円高となりクラッシュが起きてしまいました。みなさんはノーポジだったのでしょうか?
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