アヌーク・エーメ(Anouk Aimée)松田遼司映画評論スコア(9点)
『モンパルナスの灯』(58年)『男と女』(66年)などで知られるフランスの美人女優。『男と女』で夫役を演じたピエール・バルーは、当時実生活でも夫だった。離婚後はアルバート・フィニー夫人となった。
1932年パリ生まれ。46年映画デビュー。49年には『悪魔が夜来る』のジャック・プレヴェールが脚色した「ロミオとジュリエット」を主題とした劇中劇『火の接吻』に主演、一躍その美しさで注目されました。58年には夭折した天才画家モディリアーニの生涯を描いたジェラール・フィリップ共演の『モンパルナスの灯』でモディリアーニの妻ジャンヌを演じ、その可憐な美しさで世界的なスターの地位を確立します。
59年にはマルチェロ・マストロヤンニ演ずる記者の目を通じローマの退廃的な上流社会を描いたフェリーニの傑作『甘い生活』で準ヒロインの富豪の娘を演じます。61年にはジャック・ドゥミ監督の踊り子の願いがかなうまでを描いた現代のおとぎ話『ローラ』でヒロインの踊り子を演じ、さらに旧約聖書の有名な挿話を映画化したスチュワート・グレンジャー共演の『ソドムとゴモラ』でヒロインを演じ、ハリウッド進出を果たしました。
63年にはフェデリコ・フェリーニの自伝的作品でアカデミー外国語映画賞受賞の名作『8½』でヒロインを演ずるなど、フランスのみならずイタリア、アメリカ映画にも活躍の場を広げました。
66年にはクロード・ルルーシュ監督のデビュー作でカンヌ映画祭グランプリ受賞の恋愛映画の名作『男と女』でゴールデングローブ賞を受賞、アメリカでも人気となりました。69年にはエジプト・アレキサンドリアを舞台としたイギリス人の教師の人間模様を描いたダーク・ボガード共演の『アレキサンドリア物語』でヒロインを演じたます。
その後作品に恵まれませんでしたが、86年に『男と女』の20年後を描いた『男と女 II』で久しぶりの元気な姿を見せていました。
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