私小説&海外古典短編小説

ステファニア・サンドレッリ(Stefania Sandrelli)松田遼司の映画評論スコア(8点)

ピエトロ・ジェルミ監督のミューズで『イタリア式離婚狂想曲』『アルフレード アルフレード』などのジェルミ作品で御なじみのイタリアのセクシー女優。

 1946年生まれ。61年映画デビュー。同年に離婚が禁じられているカソリックのシチリアを舞台にマルチェロ・マストロヤンニ演ずる主人公が17歳の従妹と結婚するため離婚しようと奮闘するピエトロ・ジェルミ監督の喜劇『イタリア式離婚狂想曲』で美しい従妹を演じ、注目されます。さらに64年には同監督の『誘惑されて棄てられて』では姉の婚約者に誘惑され妊娠してしまう妹を演じ、ブレイクを果たしました。

 その後はサン・セバスチャン映画祭最優秀女優賞を受賞した19世紀のシチリアを舞台としたジャン・マリア・ヴォロンテ共演の復讐劇『山いぬ』(69年)、暗殺者の婚約者を演じた、ジャン=ルイ・トランティニャン演ずるファシストとなった青年が恩師の大学教授を暗殺するベルナルド・ベルトルッチ監督の代表作『暗殺の森』(70年)、毒蜘蛛タランチュラの天敵スズメ蜂のように女の腹を切り裂いて殺す連続猟奇殺人を描いた『タランチュラ』(71年)などでイタリアでの人気を確立します。

 72年にはジェルミ監督のもてない、気の弱い男が美女と結婚して変身していくダスティン・ホフマン主演のコメディ『アルフレード アルフレード』で、74年には公害をテーマにした悲恋を描いたジュリアーノ・ジェンマ共演の『ミラノの恋人』でヒロインを演ずるなど、高い人気を誇りましたた

 その後もイタリア映画界で活躍を続けます。92年には6人の男女の愛が複雑にからみあうペネロペ・クルスの出世作となったビガス・ルナ監督の名作ハモンハモン』で大人の色気を披露、00年には小さなイタリアン・レストランに集う人々の人間模様を描いたファニー・アルダン主演のエットレ・スコーラ監督の佳作『星降る夜のリストランテ』でナストリ・ダルジェント賞助演女優賞を受賞しました

 03年には豪華客船を舞台にテロを描いたポルトガルの名匠マノエル・デ・オリヴェイラ監督の『永遠(とわ)の語らい』ではカトリーヌ・ドヌーヴ、イレーヌ・パパスらと共に豪華客船の上流階級の乗客を貫禄で演じていました

 

当サイト内の文章・画像等の無断転載は厳禁とさせていただきます。引用される場合には、著作者名と当サイト名を必ず明示し、引用された部分をカギカッコで囲うなどの引用ルールを厳守ください。

 

記事のSNSでの拡散へのご協力、よろしくお願い致します!

Weblivre.inc
株式会社ウェブリーブル