米国ハイパーグロース株銘柄の紹介

セルシウス・ホールディングスは糖質制限ダイエットに最適で安心な特保のようなエナジー&スポーツ飲料 

松田遼司の次世代のテンバガー候補紹介「セルシウス・ホールディングス(Celsius Holdings)」

ABSメルマガ執筆時 2022年10月25日株価30.6ドル

コラム掲載時 2023年8月11日株価58.4ドル

株価上昇率: +91%

「松田遼司の次世代のテンバガー候補紹介」。今回はセルシウス・ホールディングス(Celsius Holdings)について、将来の起業家・米国ハイパーグロース株投資家であるみなさんと共に見ていきましょう。まずは資金調達の経緯について解説していきます。

 

セルシウス・ホールディングス(Celsius Holdingsの資金調達の経緯

 

セルシウス・ホールディングス(Celsius Holdings)は、レッドブル、モンスターなどに代表されるエナジードリンクとアクエリアスなどのスポーツドリンクを提供する企業です。セルシウスというと日本では2022年7月に破産申請を行った仮想通貨関連企業のセルシウス・ネットワークが知られていますが、そちらとは関係ありません

 

エナジードリンク、スポーツドリンクどちらにおいても「砂糖なし、人工添加物なしの健康志向が差別化要因」となっています。元々はアスリート向けスポーツドリンクでしたが、現在はワークアウト後の回復に有効なエナジードリンクとしても人気となっています。

 

2008年にカウンター販売銘柄として上場されました。その後調達した約20億円を使い切る苦しい時期が続きましたが、スウェーデン人の米国旅行者によりスカンジナビア諸国でヒットとなります。

 

そして、2015年に約15億円、2016年に約20億円を調達、2017年にナスダックに上場を果たしました。

 

2020年にはテンバガーとなりました。そして2022年8月にはCNBCの記事にあるようにペプシコ社が約700億円を出資、パートナー契約を結びました。

 

ペプシコ社はエナジードリンク業界第4位の「ロックスター」を保有しているので、セルシウス・ホールディングス(Celsius Holdings)の差別化要因を認めたことになります。

 

2022年8月時点でスーパーやセブンイレブン、Amazon、ゴールドジムなど約82,000店舗で販売されていますが、今後一気に流通網が拡大すると想定されています。

 

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スポーツドリンクやエナジードリンクの危険性

 

ここでまずスポーツドリンクエナジードリンクの危険性について述べておきます。まずスポーツドリンクですが、ウィキペディアに記載があるように、多くの糖分を含むため実はスポーツ時の大量摂取は危険とされています。日本では明治のVAAMのようなハイポトニック飲料と呼ばれるものが適切なのです。

 

次にエナジードリンクは、アリナミンAやリポビタン、ユンケルなど昭和の時代から親しまれてきた栄養ドリンクの1ジャンルです。ビタミンや生薬、漢方などの成分により滋養強壮や疲労回復に効果があるとされてきました。「栄養ドリンクは体調がすぐれない際や、寝不足の時の残業前に、サラリーマンが飲む」というイメージでした。

 

それに対して「エナジードリンクは、パーティーやライブ、クラブで元気になるために飲む若者向け製品」です。レッドブルがF1のスポンサーとして有名となったり、モンスターのお洒落なパッケージに見られるように、「マーケティングに多くの資金」が注がれています。クラブ文化の「欧米ではドラッグ、アルコールと共にパーティーやクラブでの必需品」となっています。

 

「効用としては高揚感が得られる」のですが問題はその成分であり、アミノ酸、各種ビタミンや高麗人参なども添加されていますが、「効果の殆どはカフェインによる」ものです。集中力や対応力が増加するのは色々な成分との相乗効果だという研究もあるようですが、医学的には証明されていないようです。

 

全米で最も権威のある医療機関の一つであるメイヨークリニックの研究によると、大人のカフェインのおすすめ摂取量は400mg、コーヒー4杯分だそうです。妊娠した女性は200mgです。カフェインは子供には有害、若者にも微妙で特にアルコールと一緒に摂取するのは危険とされています。過剰摂取は頭痛、不安感、脈拍の高速化などの副作用があるそうです。

 

若者がエナジードリンクを摂取する際にはアルコールと一緒なのは言うまでもないでしょう。つまり、「エナジードリンクをクラブやライブで飲むこと自体が有害」だということです。ふらつきなどで怪我が増えたり、血管病になるという説もあるようです。

 

そして、「1本のエナジードリンクにはカフェインが100mg程度」は含まれています。コーヒーを1日2杯飲むのが習慣化しているとすると、健康な欧米人の大人でもエナジードリンクは2本が限度となります。小柄な日本人の若者のカフェイン許容量が300mgと仮定すると、「コーヒーとエナジードリンクは合わせて1日3杯まで」となります

 

セルシウス・ホールディングス(Celsius Holdingsのその後の成長

 

セルシウス・ホールディングス(Celsius Holdings)はある投資家との出会いで成長することになったようです。Forbesの英文記事によると、その投資家はビタミン等の上場企業の創業者であり、セルシウス・ホールディングス(Celsius Holdings)が設立されたフロリダ州のデルレイビーチにたまたま住んでいたそうです。そのため長年のビジネスパートナーからセルシウスドリンクの6パック(米国ではビールなど6缶入りパッケージで買うと1本より大幅に安いため、6パックという6本入りパックで購入することが普通、そのため1本ずつで日米価格を比較している統計は米国の価格を故意に高くしており当てにならない)を貰う機会があったわけです。それを飲むと、「これは売れる!」と直感が閃き、投資を決意したそうです。2007年のカウンター市場での上場時には最大の投資家であり、その後苦しい時期が続きましたが、苦労の甲斐があり、2020年にはテンバガーとなったわけです。2006年に初めて投資をしてから14年も経っていました。

 

この投資家の成功例から、将来の起業家またはハイグロ株投資家のみなさんには、出会いは偶然はなく必然であり、直感は重要、さらに我慢が大切だと学んで頂きたいのです。

 

「転機となったのはセブンイレブンとの提携」でした。これにより2015年に約15億円を調達し、2016年には売上が約30億円と前年比30%増加しました。ビッグネームとの提携で資金調達が一気に進み、成長軌道に乗ったわけです。

 

その後香港の投資家を中心に約40億円を調達、2017年には香港とマカオに子会社を設立し、ナスダックに上場を果たすことになったのです。

 

セブンイレブンの他に、Amazon、ウォールマート、ターゲット、ビタミンショップなど米国の小売大手でも販売されていますが、ターゲット市場はヘルス・フィットネスに変更されました。Celsius Ambassador(セルシウス・アンバサダー)というセルシウス・ホールディングス(Celsius Holdings)製品の代理人を任命する制度により、ジムのインストラクターを組織化しています。セルシウス・ホールディングス(Celsius Holdings)製品のファンを形成しようという目的のようです。スポーツドリンク市場に狙いを定めたわけです。

 

しかし、前回触れたペプシコとの提携により方針転換が行われるようです。CEOは大学生をターゲットとし、多くの小売店にその商品が並ぶことを期待しているようです。販売網の拡充により、エネジードリンクとしてもレッドブルやモンスターと本格的に競合することになりそうですね。

 

提携の背景にあるエナジードリンク市場の成長とソーダ市場の縮小

 

米国民は「ソーダ」と呼ばれるコカ・コーラやセブンアップに代表される炭酸飲料が大好きです。ビールやソーダにポテチーやピザはストリーミングやケーブルテレビでの映画ラドラマ鑑賞の必需品でした。筆者も米国留学時には、ついその悪習慣に染まってしまった経験があります。「米国に留学や駐在すると太る」という噂は本当で、その糖質を大量に摂取する習慣に由来しています。

 

しかし、「糖尿病が死亡率1位」となっており、肥満化を防ぐための健康志向もあり、「近年は炭酸飲料の売上が下落」しています。反対に、「エネジードリンクは成長が予測」されています。ある調査会社の資料によると、2021年に約10兆円の世界市場は「2030年まで8.3%成長」です。

 

こうした環境下で2017年に業界第2位のモンスターにコカ・コーラが17%出資、提携関係となりました。ペプシコは業界第4位だったロックスターを2020年に買収したのですが、遅れをとっていました。

 

そうした中、2022年第1四半期にはセルシウス・ホールディングス(Celsius Holdings)の売上は約170億円と倍増しました。上述のように業界の成長率は8.3%が基本なので、業界内でも急成長したということになります。その結果、順位が入れ替わりロックスターは5位となっていました。コカ・コーラとの差を縮めるため8月にペプシコはセルシウス・ホールディングス(Celsius Holdings)と提携したのだと推測されます。

 

セルシウス・ホールディングス(Celsius Holdingsの商品

 

セルシウス・ホールディングス(Celsius Holdings)の商品には、いくつかの特徴があります。

 

1.砂糖なし

 

これは上述のように「糖尿病と肥満予防のためにダイエットがさらにブームになっていることから大きな差別化要因」といえるでしょう。「モンスター」や「レッドブル」には砂糖が含まれています

 

2.6つの大学との共同研究論文

 

前回の記事にあるようにそのミッションは、「健康的で医学的に証明された商品により、世界的リーダーを目指す」です。このミッションに基づき創業当時から大学や研究機関との医学的効果の研究を実施しています。同社によるとオクラホマ大学、アラバマ大学などとの「6つの医学論文を発表、脂肪燃焼効果などが証明」されているそうです。しかし、FDAの認可を受けているわけではありませんので、医薬品ではありません。日本のケースですと、「医薬品ではないが特定保健用食品(トクホ)の認定は受けている」というとわかりやすいでしょうか?

 

3.スポーツドリンク系の商品には運動時の効果が期待できる

 

運動時または直前に飲用するスポーツドリンク系商品には、上述の共同研究の成果として「脂肪燃焼効果があるので、ジム好きの方、特にボディービルダーに人気」のようです。「脂肪燃焼の理由は長年の研究による秘密のレシピ」で下記の自然添加物を配分することで、新陳代謝を高め、神経を過敏にしてくれることだそうです。また、「耐久性もアップし疲れないので、ランナーやテニスから野球まで全てのスポーツ愛好家に必需品」というのが売上急増の理由のようです。

 

4.人工添加物を使用していない

 

セルシウス・ホールディングス(Celsius Holdings)の商品は人工添加物を使用していません。商品により味の違いはありますが、「緑茶、ガラナや生姜の根、7種類のビタミンなどの自然抽出物が中心」になっています。

 

日本でもシャンプーやワインなどオーガニックが流行となっていますが、欧米も同様です。

 

5.お洒落なパッケージと多くのフレーバー

 

セルシウス・ホールディングス(Celsius Holdings)の商品のパッケージは、「競合のモンスターに負けないぐらいお洒落」です。オリジナルシリーズだけでも炭酸入りと炭酸なし、キウイとグアバ、冷凍ベリー、桃、レモネード、マンゴーとパッションフルーツ、日本の高級ブランドの富士リンゴと西洋梨など15種類の味から選ぶことができます。これならば「好き嫌いのある方でもお気に入りの味が見つかります」よね?

 

また、ドリンクの種類も、

 

1.スポーツドリンクであるオリジナル

2.ブラジル原産の葉から抽出されるカロリー0の自然甘味料のsteviaで味付けされたオリジナルシリーズと同じフレーバの「Stevia」

3. 300㎎のカフェインとアミノ酸やタンパク質創生に効果のあるLシトルリンを含み脂肪燃焼効果が更に強く、エネルギー持続効果があり疲れないジムやランニングやスポーツの前に飲む「Heat(熱)」

4.ワークアウト後に飲むと疲労回復効果のある5グラムのbCAA(https://www.otsuka.co.jp/health-and-illness/bcaa/about/ )と100mgのカフェインを含む「bCAA+energy(分岐鎖アミノ酸とエネルギー)」

 

がありますが、全ての種類にオリジナル同様多くのフレーバーが用意されています。

 

いかがでしたでしょうか?やはり当時のスポーツドリンク大量摂取による弊害などからしっかりとしたミッションを掲げ、資金がかかっても大学や研究機関との研究を怠らなかった努力の成果が製品に表れているのではないでしょうか?

 

このように成長していくエナジードリンク市場の中でもセルシウス・ホールディングス(Celsius Holdings)の製品は差別化ができています。

 

「スポーツドリンク分野では、トップを狙えそう」です。

 

「エナジードリンクとしても、ペプシとの提携で、米国市場における販売網は急拡大」するでしょうまた、「日本を含む米国、香港・マカオ、北欧以外への市場拡大の余地は大きい」です。

 

「ペプシコによる買収」もありえます

 

個人的には、早く日本にも導入して欲しいです!その株価に注目しておいても、よいのではないでしょうか?

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