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ゾルタン予言の冷戦から熱戦へ!民主主義の危機と権威主義の台頭!日本にも核は必要!

2022年3月のゾルタンの予言にあった冷戦と一部の熱戦。2023年にはこの熱戦(実際の戦争)が拡大しました。制裁しているはずのG7の国際社会での影響力は弱まり、権威主義が台頭してきています。

イスラエルーハマス戦争で米国は二極方面戦となりさらに孤立化!

2023年10月、パレスチナのガザ地区を支配するイスラムテロ組織ハマスがイスラエルに奇襲攻撃をかけ紛争が始まりました。この背景にはロイターの記事にあるようにイスラエルがUAEに続きサウジとの国交を回復するのを妨げたいイランの思惑があったと言われています。当初はハマスのテロ行為に対してイスラエルに同情的だった西側諸国でさえ、イスラエルの多くの民間人を犠牲にする反撃に対して人道主義的立場から批判を強め、イスラエルを支えているのは米国のみとなっています。イスラエル国防軍は米国の反対にも関わらず、BBCにかかれているように2024年初に、ガザでの戦闘が年内いっぱいは続くと発表しました。ウクライナ紛争と共にパレスチナ紛争も長期化する可能性が高くなっています。

 

サウジを始めとしたアラブ諸国も同じアラブ民族のパレスチナ人に同情的な民衆を抑えるため、パレスチナの支持を公言しています。さらに12月にはブルームバーグに書かれているようにサウジとUAEはイランの盟友であるロシアのプーチン大統領を国賓として迎えました。ロシアとサウジはOPEC+の盟主として原油協調原産を継続しています。それに対して米国はガソリン価格を低下させるため原油生産を強化、リグ数がバイデン政権となり減少しているはずが大幅増産という統計結果を発表、原油価格を70ドル台に抑制しています。サウジやUAEが求める85ドル台とは大きな乖離があり、湾岸諸国をロシアに接近させています。

 

さらにサウジの国有石油企業アラムコは中国石油化学企業に最大50%の資本参加、中国国営石油精製企業とはサウジで協業、中国との関係も深めています。イスラエルーハマス戦争を契機に、中国とロシア、イラン、湾岸諸国との関係はさらに強化されています。そして以前の記事に書いたように西アフリカのサヘル地域では旧宗主国のフランス軍は撤退し、ロシアの傭兵部隊ワグネルの支援を受けたマリ、ブルキナファソに続きニジェールでも2023年にクーデターが起きて親ロシア政権が誕生しています。そしてこのサヘル地域からの難民が殺到し、欧州を混乱させています。欧州でも移民排斥運動が起こり、G7とグローバルサウスの対立が強まっています。かつて西側だった南アフリカは中国とロシアとの共同海軍演習に続き、BBCのニュースに書かれているように国際司法裁判所にガザの大量虐殺を訴えるなど東側の一員となったようです。

 

戦域も拡大しています。レバノン南部でのイスラエルとイラン支援のイスラム教シーア派軍事組織ヒズボラとの戦闘は、10月から継続しています。紅海はイランの支援を受けたイエメンのイスラム教シーア派軍事組織フーシの破壊活動で、船舶の航行が制限されています。アフリカ大陸を1周する航路はサプライチェーンに悪影響を与え、運賃上昇はインフレを再燃させます。日本ではあまり報道されていませんが、米国とイランとの直接の戦闘も起きています。ワシントン・ポストの記事によると1月4日にはイラクの首都バグダットを米軍が爆撃、イランと関係のある軍事主導者が殺害されたようです。米国は資金援助のみのウクライナとは異なり、中東へは艦隊などを派遣する結果となっています。ゾルタンの言うホット・ウォーに巻き込まれているということです。イスラエルーハマス戦争が起きるまではこの宿敵イランの原油の制裁を緩和させていたのが米国だったわけで、イランの非核化ではなく米国内のガソリン価格低下がバイデン政権の最大ミッションだったようです。

 

ウクライナの秋季攻勢は失敗に!米国では支援疲れも!

ニューヨーク・タイムズの記事ではウクライナの秋季反撃が失敗に終わり、米国と今後について協議しているとあります。レオポルドなど最新戦車などを投入したにも関わらず米国やNATOの見通しのようには戦況は好転しませんでしたNBCの記事によると米国ではバイデン大統領がウクライナへの600億ドルにイスラエル、台湾、メキシコ国境処理への資金を含め1,000億ドルを議会に要求しました。国境問題により関心のある上院は否決、支援の目処が立っていません。BBCにあるように欧州ではハンガリーの反対により500億ユーロの追加支援金が認可されていない状況となっています。

 

ウクライナに侵攻したロシアはすぐに国際法違反となったのにガザに侵攻したイスラエルが批判されないのはおかしい、ガザが中東地域の問題ならばウクライナは欧州の問題に過ぎないとのアラブ諸国を含めたグローバルサウスの反発、米国第一主義の共和党を中心とするウクライナへの支援疲れ、EUが一枚岩ではないなどの事情があるようです。

 

一方、ロシアはイランと中国からのドローン、北朝鮮からの砲弾や弾道ミサイルの供給を得るなど西側の制裁の効果はあまり受けていないようです。原油も制裁価格以上で取引されています。戦争の長期化はロシアに有利となるようです。

 

ウクライナが敗れると力での地図の変更が認可され台湾、沖縄も危機に!

ここで問題となるのは、米国がウクライナの支援を諦めることです。ウクライナは欧米の支援がないとロシアに太刀打ちできません。2024年〜25年に戦局が膠着したままで和平条約が結ばれ、東部や南部の占領地がロシア領となれば力での世界地図の変更が認可されることとなります。ゾルタンによると、米国は多極方面を戦える兵力はないそうです。そして台湾侵攻が万一起きれば、ウクライナとは異なり米軍が直接参戦することとなります。

 

日米安保条約により日本は守られていますが、台湾を米国が守る義務はないようです。しかしロイターにあるように台湾を守るとバイデン大統領は宣言しています。その場合沖縄や横田、横浜などの米軍基地を使用することになりますが、米国の盟友である日本はその使用を許可せざるを得ないでしょう。その場合は基地が中国の先制攻撃にさらされる危険もあるでしょう。反対に台湾を守らない可能性もあります。11月の大統領選挙の結果次第では大統領が変わることは十分ありえるからです。新大統領が誰になるのかもわからない段階で台湾有事がどうなるのかは、神のみぞ知るです。しかし台湾が守られない場合は、沖縄も危うくなるのは明らかでしょう。そして北朝鮮は、米国に届くまでのミサイル実験にも成功しています。日本はロシア、中国、北朝鮮に囲まれており、韓国が味方といえるのかははっきりしないところです。

 

このようにイスラエルーハマス戦争により西側諸国=民主主義国家の影響力は低下し、権威主義国家の力が強化されています。ウクライナがなぜロシアに攻め込まれたのかの、答えは一つです。ニューズウィークでクリントン元大統領が語っているように、同国が核を廃棄したからです。核保有国に戦争をしかけることは相手国だけでなく、自国の存亡に関わるからです。

 

現状では、日本はウクライナが戦争に勝てないことも想定しなくてはなりません。台湾有事がある可能性にも、備えなくてはなりません。ゾルタンの予言どおりに、世界は冷戦時代に入っています。核のない平和という綺麗事が通用しないのは、ウクライナやガザを見れば明らかでしょう。ウクライナやガザのようにならないために日本に必要なのは、憲法9条の改定と非核三原則の破棄ということになるのは自明ではないでしょうか?

 

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